外山牧場の歴史– 第1次開拓期~第3次開拓期 –

明治の夢、北の大地へ

岩手に息づく近代日本の夢と情熱

岩手の誇り。外山牧場、挑戦の軌跡

明治の夜明け、日本の未来を憂う一人の男の衝撃から、外山牧場の物語は始まります。欧米で目にした屈強な馬が牽く馬車に、近代化の夢と国の危機を重ねた大久保利通。彼の「富国強兵」の志は、馬の改良という形で北の大地に受け継がれました。

その舞台となったのが、岩手県の外山です。冷涼な気候と豊かな自然に恵まれたこの地で、戊辰戦争に敗れた旧盛岡藩の士族たちが、未来への希望を胸に未開の原野を切り拓きました。

明治9年(1876年)に岩手県営牧場として産声をあげた外山牧場は、幾多の困難を乗り越え、やがて皇室(明治天皇)が国の模範として後押しする「外山御料牧場」へと発展します。

そこには、私財を投じて外国種の馬を導入した一条九平(一条牧夫)や、赤字経営を立て直し、日本の憲法草案にも関わったという異色の経歴を持つ新山莊輔など、情熱あふれる人々の姿がありました。

外山牧場の歴史は、単なる牧畜の記録ではありません。それは、近代日本の礎を築いた人々の夢と挑戦、そして故郷を愛する心が紡いだ、温かい物語なのです。

さあ、岩手の馬と共に栄えた誇りの物語を、少しだけ覗いてみませんか?この先に続くページで、その壮大なドラマをぜひご自身のその目で確かめてください。